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1パレットに何個?積み付けパターン・高さ制限・オーバーハング

1パレットに何個積めるかは「1段の個数×段数」で決まります。回し数の出し方、高さ・重量・段ボール強度による段数の上限、棒積みと交互列積みの違い、オーバーハングの注意点を16回し5段積み=80個の計算例で解説します。

更新日:2026-09-26

目次

1パレットに何個積めるかは、表で引ける数字ではありません。1段に並ぶ個数×段数で計算する値で、同じ段ボールでもパレットの規格や高さ・重量の上限が変われば答えも変わります。倉庫の現場では「16回し5段積み」のように、回し数(1段の個数)と段数で言い表し、米国ではTi-Hi(Ti=1段の個数、Hi=段数)と呼びます。

段数を制限する要因は3つあります。積み高さの上限、パレットの耐荷重、そして段ボール自体の強度です。また、パレットの端からのはみ出し(オーバーハング)は運送会社が認めていません。この記事では、1段の並べ方から段数の決め方、計算例までを順に解説します。同じ計算はブラウザ上のパレット計算ツールでもでき、上から見た配置図も表示されます。

1段に何個並ぶか(回し数の出し方)

1段の個数は、パレットの長さと幅を段ボールの外寸で割って求めます。

1段の個数=(パレットの長さ÷箱の長さ)×(パレットの幅÷箱の幅)(それぞれ小数点以下切り捨て)

ここで終わらせず、箱を90度回した並べ方でも計算します。さらに、片方の向きで並べたあとに空いた帯へ、向きを変えた箱を追加できないかも確認します。3通りのうち最も多いものが、その箱の回し数です。

米国の標準パレット(GMAパレット)は48×40インチ、つまり1,219×1,016mmです。ヨーロッパで使われるユーロパレット(EPAL)は1,200×800mmで、規格はEPALが定めています。

300×250mmの段ボールをGMAパレットに並べると、向きだけで次のように差が出ます。

並べ方(300×250mmの箱・GMAパレット)配置(列×行)1段の個数
格子A:300mmの辺を1,219mm方向4×416
格子B:250mmの辺を1,219mm方向4×312
向きを混ぜるこの箱では増えない16

格子Aでは余りが19mmと16mm、格子Bでは116mmで、どれも箱の辺より短いため、向きを混ぜても1個も増えません。ただし格子Bを選んでしまうと1段12個で、16個に比べて4個、25%の損失です。この差は全段・全パレットで繰り返されます。

向きを混ぜる並べ方が効くのは、パレットに対して箱が大きく、一方向に並べたあとに箱の一辺以上の幅の帯が残るときです。600×400mmの箱をGMAパレットに一方向で並べると2×2=4個で、幅方向に216mm(1,016−800)の空きが残ります。そこで400mmの辺を1,219mm方向にして3個並べ、残った416mm幅の帯に90度回した箱を2個入れると、1段5個になります。4個から25%の増加です。

600×400mmの段ボール、GMAパレット、一方向の格子4個と向きを混ぜた段5個の比較(上から見た縮尺図)一方向の格子:4個向きを混ぜる:5個空き216mm(1,016−800)GMA 1,219×1,016mm・600×400mmの箱:下の列を90°回して5個目を追加(+25%)
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ユーロパレットでも向きの確認は欠かせません。400×300mmの箱なら、300mmの辺を1,200mm方向に4個、400mmの辺を800mm方向に2個で1段8個になり、1,200×800mmをちょうど割り切れます。向きを逆にすると3×2=6個です。

国内のT11パレット(1100×1100mm)でも同じ考え方です。ツールではパレットの種類で「その他」を選び、寸法を入力して計算します。400×300mmの箱を一方向に並べると2×3=6個です。これを、300mmの辺をパレットの一辺に沿わせて3個並べた列を2列つくり、残った300mm幅の帯に90度回した箱を2個並べると、1段8個になります。

何段積めるか:高さの上限

高さから見た段数は次の式で出します。最大積み高さは床からの高さで、パレット自体の高さを含みます。

段数=(最大積み高さ−パレットの高さ)÷箱の高さ(小数点以下切り捨て)

問題は、最大積み高さをどこから持ってくるかです。上限を決める要因は次の3つで、最も低いものが実際の上限になります。

  • 納品先倉庫のパレットラック:ビーム間の有効高さは倉庫ごとに異なり、共通の基準値はありません。納品先に確認するのが確実です。
  • コンテナ・トレーラーの内寸高さ:パレットを2段積みする場合は、2段分と上部の空きスペースが収まるかを見ます。
  • 最下段の段ボールの強度:上に積んだ荷物の重さはすべて最下段の箱にかかります。

40フィートハイキューブの内寸高さは2,700mmまたは2,695mm(船会社による)で、ツールでは270cmとしています。ただし扉開口寸法の高さは2,597mmまたは2,585mmと内寸より低くなります。そのため2段積みでは、2段の合計を扉の高さに収め、さらにフォークリフト作業の余裕を残す必要があります。2,585÷2=1,292.5mm、2,597÷2=1,298.5mmなので、1段あたり約129~130cmが算術上の上限で、実際にはそれより低く抑えます。

最下段の箱が耐えられるかは、段ボールの圧縮強度(BCT)やECTの試験値を、上に載る荷重と比べて判断します。湿度が高い環境や輸送期間が長い場合は、その分だけ強度を割り引いて見る必要があります。輸送包装の試験方法には、ISTAの試験手順(ISTA Test Procedures)があります。

重量から見た段数の上限

高さに余裕があっても、重さが先に上限に達することがあります。

段数=パレットの耐荷重÷(1段の個数×箱1個の重量)(小数点以下切り捨て)

実際の段数は、高さから出した段数と重量から出した段数のうち、小さいほうです。

ここで使う耐荷重は、床に置いた状態の静荷重ではなく、フォークリフトで運ぶときの動荷重や、ラックに載せるときのラック荷重です。例えばEPALのユーロパレットは安全使用荷重が1,500kgです。積んだパレットを重ねたときに最下段のパレットが受けられる荷重は最大5,500kgですが、これは静荷重に近い値です。

北米の例では、CHEPの48×40インチ木製ブロックパレットが等分布荷重2,800ポンド(約1,270kg、通常の運用条件)、パレットを積み重ねる場合は最大5段・10,000ポンド(約4,536kg)以下としています。これは製品1種の仕様で、GMAパレット全般の耐荷重ではありません。パレット規格ごとの違いはパレットの標準サイズで解説しています。

なお、ツールの「重量制限(段ボールのみ)」は段ボールだけの重量です。パレット自体の重さは含みません。

計算例:300×250×200mmの段ボール

次の条件で最後まで計算します。

  • 段ボール:300×250×200mm、1個12kg
  • パレット:GMAパレット(高さ約145mm)
  • 最大積み高さ:1,500mm(パレット込み)
  • 耐荷重(動荷重):1,150kg(例として仮定した値)
  • 出荷数:500個

1段の個数は、前述の格子Aで16個です。高さから見た段数は(1,500−145)÷200で6段、重量から見た段数は1,150÷(16×12)=5.99…で5段です。小さいほうを採るので5段になり、この荷物は高さより先に重量の上限に達します。

よって1パレットは16回し5段積み=80個、積載重量960kg、積み高さ1,145mm(上限まで355mmの余裕)となります。500個を出荷するには500÷80を切り上げて7枚必要で、最後の1枚は20個です。

重量で段数が決まる場合は、耐荷重の大きいパレットに替えるか箱を軽くすれば、余った高さを積み数に回せます。この条件を入力したツールで同じ結果を確認できます。

Amazon FBA(米国)に納品する場合の高さと重量

米国のAmazonフルフィルメントセンターにパレットで納品する場合、Seller Centralの要件(「Seller requirements for LTL, FTL, and FCL deliveries」)で次の上限が決められています。

  • パレット:40×48インチの4方差し木製パレット(GMA等級B以上)
  • 高さ:パレットを含めて72インチ(182.88cm)以下。単品がそれより大きい場合などは例外があり、クランプで扱える条件では98インチ
  • 重量:パレットとフィルムを含む総重量1,500ポンド(680.4kg)以下

要件は変わることがあるため、発送前に最新のガイドを確認しましょう。

同じ300×250×200mmの箱で、1個10kg、最大積み高さ180cm(72インチに少し余裕を見た値)、重量の上限1,000kgとして計算してみます。高さから見た段数は(180−14.5)÷20で8段、重量から見た段数は1,000÷(16×10)で6段です。よって6段×16個=96個、積み高さ134.5cm、積載重量960kgとなり、500個なら6枚(最後の1枚は20個)です。この条件をツールで開くと同じ結果になります。

ただし、この1,000kgは例として置いた上限で、FBAの重量要件は満たしません。段ボールだけで960kgあり、パレットの重さを加えると1,500ポンド(680.4kg)を超えます。FBAの要件に合わせるなら、段ボールに使える重量は約655kg(680kgからツールのパレット自重25kgを引いた値、フィルムの重さは無視)です。655÷160で4段、1パレット64個となり、500個の出荷には8枚(最後の1枚は52個)が必要です。

FBA納品では、次の2点も見落としがちです。

  • 最後の1枚が少量でも、パレット1枚分の場所を取ります。
  • 高さが上限を超えたパレットは受領を拒否されたり、積み直しになったりするおそれがあり、その費用は荷主の負担になります。

高さは上限ぎりぎりまで使わず、ストレッチフィルムの巻き厚やラベルが見える余地を残しておくのが安全です。

棒積みと交互列積みの違い

棒積み(ブロック積み)は、最下段から最上段まで同じ向きで箱を積む方法です。箱の角が柱のように上下にそろい、段ボールで最も強い角の部分が縦に重なるため、圧縮強度を活かせます。FedExの梱包ガイドも、ほとんどの場合に上下方向の圧縮強度が高まる積み方として勧めています。つぶれやすい箱に向いていますが、横方向の力には弱く、荷崩れしやすい点に注意が必要です。

一方、交互列積み(インターロック積み)は段ごとに箱の向きを90度変え、レンガ積みのように噛み合わせる方法です。横ずれや傾きに強くなり、パレット全体がまとまります。その代わり、角が縦にそろわないため圧縮強度は下がります。重く硬い箱や、揺れの大きい輸送区間に向いています。

現場では両者を組み合わせることもあります。下の段は棒積みで強度を確保し、最上段だけを交互列積みにして、ストレッチフィルムとコーナーボード(角当て)で全体を固める方法です。

オーバーハングはなぜ避けるべきか

オーバーハングとは、積んだ荷物がパレットの端からはみ出している状態を指します。FedExやUPSの梱包ガイドは、はみ出しを認めていません。FedExによれば、はみ出した段ボールは圧縮強度が最大32%低下し、破れや穴あきの原因にもなります。UPSは、荷物がはみ出さない大きさのパレットを選ぶよう求めています。

はみ出した箱は、隣のパレットと接触して押しつぶされることもあります。運送会社の指針に反した積み方なので、損傷の申し立てでも不利になりがちです。

費用面の影響もあります。運送会社は荷姿を一番外側の出っ張りまで含めて測るため、はみ出した分も寸法に入ります。測った容積が増えれば密度(容積あたりの重量)が下がり、より高い運賃区分に入る場合があります。

パレット計算ツールの「オーバーハング(片側)」は初期値0です。入力値は片側のはみ出し幅で、長さ・幅とも両側分が加算されます。まずは0のまま、はみ出さずに何個載るかを確認しましょう。

逆に、パレットの端より内側に収まる積み方(アンダーハング)は構造上は安全ですが、密度の面では少し損をします。FedExは、内側に引っ込んだ積み方にも損傷のリスクがあると触れています。詳しくは貨物密度の計算方法を参照してください。

積み数の計算でよくある失敗

中身の寸法で計算してしまう。 入力するのは製品ではなく段ボールの外寸です。段ボールの厚みやフラップの膨らみ、封かんテープまで含みます。箱1個あたり5mmの誤差でも、1列に4個並べば20mmの差になり、1列入らなくなることがあります。

申告寸法にパレットとフィルムを入れ忘れる。 運送会社は荷姿全体を測ります。パレットの高さ(GMAパレットで約145mm、ツールの初期値)とストレッチフィルムを含めた寸法で、密度の区分や容積重量が変わります。詳しくはChargeable Weight(チャージャブルウェイト)の解説をご覧ください。

コンテナの積み方を確かめずに段数を決める。 最大高さの1段より、コンテナ内で2段積みできる低いパレット2つのほうが多く運べる場合があります。回し数と段数を確定する前に、コンテナに積めるパレットの数も確認しましょう。

高く細い荷姿にする。 底面に対して背の高い荷姿は、フォークリフトで運ぶときに倒れるおそれがあります。バンドで固定するか、段数を減らします。

複数SKUを1枚に混ぜる(混載パレット)。 1段の中に底面寸法の違う箱が入ると、隙間が出て角もそろわなくなります。単一SKUで計算した数より積める数は減り、損傷も増えます。ツールは1種類の段ボールを前提に計算します。

1パレットに段ボールは何個積めますか?

決まった数はなく、「1段に並ぶ個数×段数」で計算します。1段の個数はパレット寸法(米国標準のGMAパレットなら1,219×1,016mm、ユーロパレットなら1,200×800mm)を箱の縦・横で割り、向きを変えた並べ方も試して最も多いものを採ります。段数は積み高さの上限と、パレット耐荷重を1段分の重量で割った値のうち、小さいほうで決まります。

「○回し○段積み」とは?

1段に並べる個数(回し数)と段数を表す倉庫実務の言い方です。例えば1段16個を5段積むと「16回し5段積み」で、1パレット80個になります。米国の倉庫や小売の納品ではTi-Hi(Ti=1段の個数、Hi=段数)と呼び、16×5のように書きます。

パレットの積み高さの上限はどう決まりますか?

納品先倉庫のパレットラックの有効高さ、コンテナやトレーラーの内寸高さ、最下段の段ボールの圧縮強度の3つのうち、最も低いものが上限になります。倉庫ラックの高さは施設ごとに異なるため、納品先に確認するのが確実です。40フィートハイキューブに2段積みする場合は、内寸高さ(約2,700mm)より低い扉開口寸法の高さ(2,585~2,597mm)に2段合計を収める必要があり、1段あたりの算術上の上限は約129~130cmです。フォークリフト作業の余裕も要るため、実際にはこれより低く抑えます。

オーバーハングは避けるべきですか?

避けるべきです。FedExの梱包ガイドでは、パレットの端からはみ出すと段ボールの圧縮強度が最大32%低下し、破れや穴あきの原因になるとしています。隣のパレットとの接触で傷みやすく、損傷の申し立てでも不利になりがちです。さらに運送会社ははみ出した部分を含む最大寸法で測るため、課金される寸法も大きくなります。はみ出す場合は、パレットの大きさか積み付けパターンを見直します。

棒積みと交互列積みの違いは?

棒積み(ブロック積み)は全段を同じ向きで積むため、箱の角が上下にそろい、段ボールの圧縮強度を活かせます。つぶれやすい箱に向いていますが、横からの力には弱くなります。一方、交互列積み(インターロック積み)は段ごとに向きを90度変えて噛み合わせるため、横ずれや傾きに強くなりますが、圧縮強度は下がります。重く硬い箱や揺れの大きい輸送に向きます。最上段だけを交互列積みにし、ストレッチフィルムとコーナーボード(角当て)で固める折衷案もあります。

ユーロパレット(1,200×800mm)には何個積めますか?

箱の寸法によります。400×300mmの段ボールなら、300mmの辺を1,200mm方向に4個、400mmの辺を800mm方向に2個並べて1段8個になり、1,200×800mmをちょうど割り切れます。向きを逆にすると3×2=6個に減るため、両方の向きを試す必要があります。

Amazon FBA(米国)に納品するパレットの高さと重量の上限は?

Seller Centralの要件では、パレットを含む高さが72インチ(182.88cm)以下、パレットとフィルムを含む総重量が1,500ポンド(680.4kg)以下です。パレットは40×48インチの4方差し木製パレットが指定されています。要件は変わることがあるため、発送前に最新のガイドを確認してください。

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