1パレットあたりの積み付け個数とは?
1パレットあたりの積み付け個数は、「1段に並ぶ段ボールの個数×段数」で決まります。倉庫の現場では「5回し6段積み」のように、1段の個数と段数をセットで呼ぶのが一般的です。米国ではこれをTi-Hi(ティーハイ)と呼びます。
1段の個数は、パレットの縦・横を段ボールの縦・横で割り、それぞれ端数を切り捨てて掛け合わせたものです。段ボールの向きは、そのままと90°回転の2通りを試します。さらに、余った横幅に90°回転させた段ボールを1列追加する組み合わせも比べ、最も多くなる並べ方を採用します。ただし、試すのはこの範囲だけです。余った縦方向を使う並べ方やピンホール積み(風車形積み付け)は計算に含めないため、理論上の最大個数とは異なる場合があります。
段数は、高さと重量の2つの制限から求めます。高さ制限からパレット自体の高さを引き、段ボールの高さで割ったものが高さから決まる段数です。重量制限を1段分の重量(1段の個数×1箱の重量)で割ったものが重量から決まる段数で、実際の段数はこのうち少ないほうになります。段ボールは上下を変えずに積む前提で、横倒しにした向きは計算しません。入力した高さがそのまま1段の高さになります。
必要なパレット数がわかると、トラックやコンテナに何枚載るか、パレット何枚分の保管・輸送スペースが要るかを判断できます。なお、米国のLTL(小口トラック輸送)の基本運賃はフレイトクラス(Freight Class)と重量で決まり、パレットの枚数そのものが課金単位になるわけではありません。パレット単価(1パレットあたりの料金)で見積もるのは、一部の運送会社の専用プログラムに限られます。また、計算に容積重量の除数は使わず、床面と高さの寸法、重量制限だけを用います。
1パレットあたりの個数の計算方法
計算は、床面→高さ→重量の順に進めます。まずパレットの床面に1段で何個並ぶかを求め、次に高さ制限から何段積めるかを求め、最後に重量制限を超えないか確認します。
1段の個数=(パレット縦÷段ボール縦、切り捨て)×(パレット横÷段ボール横、切り捨て)
90°回転させた向きでも同じ計算を行い、余った横幅に回転させた段ボールを1列加える組み合わせとも比べて、最も多いものを採用します。
高さから決まる段数=(高さ制限-パレット高さ)÷段ボール高さ(切り捨て) 重量から決まる段数=重量制限÷(1段の個数×1箱の重量)(切り捨て)
段数は2つのうち少ないほうで、1パレットあたりの個数=1段の個数×段数です。必要なパレット数は総個数を1パレットあたりの個数で割り、小数点以下を切り上げます。最後の1枚が一部しか埋まらなくても1枚と数えます。
- パレットの寸法と高さを確認します。GMAパレットは121.9×101.6cm・高さ約14.5cm(ツールの初期設定値です。実際のパレットと異なる場合は「その他」を選んで実測値を入力してください)、ユーロパレットは120×80cm・高さ14.4cmです。
- 2通りの向きと回転列を加えた並べ方で1段の個数を計算し、最も多いものを選びます。
- 高さ制限からパレット高さを引き、段ボールの高さで割って段数を求めます(切り捨て)。
- 1段の個数×段数で1パレットあたりの個数を出し、積載重量が重量制限以内か確認します。超える場合は重量で段数が決まります。
- 総個数÷1パレットあたりの個数を切り上げて、必要なパレット数を求めます。
計算例:40×30×25cmの段ボールをGMAパレットに積む場合
40×30×25cm・1箱12kgの段ボール500個を、GMAパレットに天地を変えずに積む場合を計算します。高さ制限はパレット込みで152cm(例として仮定した値)、重量制限は1,000kgとします。
| パレットの床面(GMA) | 121.9×101.6cm |
| 1段の個数(そのまま) | 3×3=9個 |
| 1段の個数(90°回転) | 4×2=8個 |
| 採用する1段の個数 | 9個 |
| パレット高さ | 14.5cm |
| 積める高さ(152-14.5) | 137.5cm |
| 高さから決まる段数(137.5÷25) | 5段 |
| 重量から決まる段数(1,000÷108) | 9段 |
| 1パレットあたり(9×5) | 45個 |
| 積載重量(45×12kg) | 540kg |
| 積載高さ(パレット込み) | 139.5cm |
| 必要パレット数(500÷45) | 12枚 |
1段9個の5段積み(9回し5段積み)で、1パレットあたり45個です。積載重量540kgは重量制限1,000kgを下回るため、段数は高さで決まります。500個には12枚が必要で、最後の1枚は5個になります。
GMAパレットとユーロパレットの積み付け個数の違い
40×30cmの段ボールを並べた場合の1段の個数です。ツールが採用する、最も多くなる並べ方の個数を示しています。
| パレットの種類 | 床面寸法(cm) | 1段の個数(40×30cm) | 備考 |
|---|---|---|---|
| GMAパレット(48×40インチ) | 121.9×101.6 | 9 | 米国の標準規格。米国で新たに作られる木製パレットの約30%を占める |
| ユーロパレット(EPAL) | 120×80 | 8 | 欧州の標準規格。パレット高さ144mm |
| その他 | 入力値 | 再計算 | 2通りの向きと回転列で再計算。T11(1100×1100)なら8個、1200×1000なら9個 |
よくある計算ミス
- パレット自体の高さを引き忘れる:高さ制限が床面からの値なら、パレットの高さ分(GMAで約14.5cm、ユーロパレットで14.4cm)だけ積める高さが減ります。これを忘れると段数を1段多く見積もるおそれがあります。
- 1方向しか検討しない:40×30cmの段ボールは、GMAではそのままの向きで9個、90°回転で8個と差が出ます。ユーロパレットでは逆に回転した向きのほうが多くなります(6個に対し8個)。
- 重量制限を確認しない:初期値の10kgの段ボールでは、高さからは8段積めても重量からは6段までです。高さだけで段数を決めると、重量制限を超えるおそれがあります。
- オーバーハングを前提に積む:はみ出した部分は圧縮や擦れで傷みやすく、FedExやUPSの梱包ガイドでも避けるよう求めています。測定寸法も大きくなり、米国のLTLでは密度やフレイトクラスが変わる可能性があります。
- パレット数を切り捨てる:500個を1パレット45個で割ると11.1枚ですが、必要なのは12枚です。パレット単価制の運賃プログラムでも、例えばODFLでは1パレットあたり3,000lbを超えると総重量÷3,000を切り上げた枚数で課金されます。
1パレットに段ボールは何個積めますか?
1段に並ぶ個数×段数で決まります。1段の個数はパレットの縦・横を段ボールの縦・横で割って切り捨てた数の積、段数は高さ制限と重量制限のうち厳しいほうで決まります。例えば40×30×25cm・12kgの段ボールをGMAパレット(米国標準の48×40インチ、121.9×101.6cm)に高さ152cm(パレット込み)・重量1,000kgの条件で積むと、1段9個×5段で1パレット45個になります。
「○回し○段積み」とは?
1段に並べる個数と積み上げる段数を表す倉庫実務の言い方です。1段に5個並べて6段積めば「5回し6段積み」で、1パレットあたり30個になります。このツールの計算結果に置き換えると、1段9個・5段なら「9回し5段積み」で45個です。米国ではTi-Hiと呼ばれます。
GMAパレットとユーロパレットの違いは?
GMAパレットは米国の標準規格で48×40インチ(121.9×101.6cm)、ユーロパレット(EPAL)は欧州の標準規格で120×80cm、パレット高さは144mmです。床面積はGMAが約12,385cm²、ユーロパレットが9,600cm²で、GMAが約1.29倍あります。ただし1段の個数は面積の比率どおりにはならず、段ボールが床面をどれだけ無駄なく割り切れるかで決まります。40×30cmの段ボールならGMAは1段9個、ユーロパレットは8個です。どちらを使うかは、仕向地の荷役設備や取引先の指定に合わせて選びます。なお、ISO規格の40フィートコンテナの内幅は最小2,330mmです。ユーロパレットを同じ向きで並べると、1,200mmの辺を幅方向に2枚でも、800mmの辺を幅方向に3枚でも2,400mmとなり、内幅を超えます。
パレットはどの高さまで積めますか?
全業界共通の上限値はなく、運送会社・倉庫・トラックやトレーラーの荷台ごとに指定があります。参考として、米国の運送会社ODFLのパレット単価制の運賃プログラム(1パレットあたりの料金で運賃を決める方式)では高さ99インチまで、UPSの航空貨物などでは76インチを超えると事前承認が必要です。このツールの高さ制限は床面からの高さで、パレット自体の高さを含みます。また、高さに余裕があっても、重量制限で段数が先に決まる場合があります。
段ボールを回転させたり横倒しにしたりして計算できますか?
床面上での90°回転は自動で試します。そのままの向き、90°回転、余った横幅に回転させた段ボールを1列加える組み合わせを比べ、最も多い並べ方を採用します。一方、横倒しや天地を変えた向きは計算しません。入力した高さがそのまま1段の高さになるため、別の向きで積める段ボールは、縦・横・高さを入れ替えて入力し直してください。
段数を決めるのは高さと重量のどちらですか?
両方を計算し、少ないほうの段数を採用します。初期値の30×25×20cm・10kgの段ボールをGMAパレットに高さ180cm・重量1,000kgで積む場合、1段は4×4=16個です。高さからは8段積めますが、重量からは1,000÷160=6.25で6段までとなり、重量で段数が決まります。結果は1パレット96個、積載重量960kgです。重い段ボールほど高さに余裕があっても重量が先に上限に達するので注意が必要です。
段ボールがパレットからはみ出してもよいですか?
オーバーハング(パレットの端から貨物がはみ出している状態)は避けるのが原則です。FedExの梱包ガイドはオーバーハングを禁止しており、段ボールの圧縮強度(BCT)が最大32%低下し、破れや穴あきにつながるとしています。UPSも、はみ出さない大きさのパレットを選ぶよう求めています。また、運送会社は最も出っ張った位置で寸法を測るため、はみ出すと測定容積が増えます。米国のLTLでは密度が下がり、フレイトクラスが変わる可能性があります。このツールのオーバーハング欄は片側の許容幅で、入力値を縦・横それぞれの両側に加えて計算します。初期値の0のまま使うことをおすすめします。
棒積みと交互列積み、積み方で個数は変わりますか?
変わる場合があります。棒積み(ブロック積み)は全段を同じ向きで積む方法です。FedExによると、ほとんどの場合に上下方向の圧縮強度が高まり、段の間に段ボールのパッドを挟むことが推奨されています。一方、横方向からの力には弱く、荷崩れしやすい点が短所とされます。交互列積みは段ごとに向きを90°変える方法で、中身が硬い貨物では安定性が増します。このツールの3D表示で交互列積みを選ぶと、向きが合わない段は個数が減ります。40×30×25cmの段ボールをGMAパレットに5段積む例では、棒積み45個に対し交互列積みは9+8+9+8+9=43個です。なお、1パレットあたりの個数と必要パレット数は常に棒積みで計算しています。
11型(T11)パレットで計算するには?
パレットの種類で「その他」を選び、縦・横に110cm、パレット高さに実測値を入力します。T11は1100×1100×144mmの一貫輸送用平パレットで、JIS Z 0601で規格化されています。例えば40×30cmの段ボールなら、3×2の6個に、余った幅へ向きを変えて並べる2個を加えて1段8個です。1200×1000のパレットでは同じ段ボールが3×3=9個並びます。
出典
計算はすべてお使いのブラウザ内で行われ、数値は公開されている規格や運送会社の公表値、代表的な公称値に基づくため、ブッキングの前に、利用する船会社・航空会社・運送会社の数値とご照合ください。
最終確認日:
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