海上輸送の書類ではCBM(立方メートル、m³)が使われます。米国内の物流(LTL・小口混載トラック輸送、倉庫、保管料金)ではCFT(立方フィート)が使われます。国境を越える貨物には、この換算が絶えずついて回ります。以下では、正確な換算係数、早見表、覚えておく価値のある概算のコツ、そして計算を誤りやすいポイントを解説します。
換算係数:1 CBM = 35.315 CFT
1 CBM = 35.3147 CFT、1 CFT = 0.0283168 CBMです。貨物輸送の実務では、
35.315という精度でどこでも十分です。
CFT = CBM × 35.315 · CBM = CFT ÷ 35.315
例: 2.4 CBM × 35.315 = 84.76 CFT。逆に、120 CFT ÷ 35.315 = 3.40 CBMとなります。
CBM⇔CFT 早見表
| CBM | CFT | CFT | CBM |
|---|---|---|---|
| 0.5 | 17.7 | 10 | 0.28 |
| 1 | 35.3 | 25 | 0.71 |
| 2 | 70.6 | 50 | 1.42 |
| 5 | 176.6 | 100 | 2.83 |
| 10 | 353.1 | 250 | 7.08 |
| 20 | 706.3 | 500 | 14.16 |
| 33.2 (20ft) | 1,172 | 1,000 | 28.32 |
| 67.7 (40ft) | 2,391 | 2,000 | 56.63 |
| 76.3 (40HC) | 2,695 | 3,000 | 84.95 |
コンテナの行は、コンテナの寸法を世界共通で定める規格である ISO 668 で標準化された内容積を使用しています。内寸の詳細は コンテナ寸法ガイドにまとめています。これらは公称容積です。 実際のカートンはこれより明確に少ない容積しか積み込めません。詳しくは コンテナ1本あたり何CBM積めるかを参照してください。
暗算での換算のコツ
倉庫の現場や電話でのやり取りで、小数点以下4桁の精度が必要になることはまずありません。求められるのは1%程度の誤差に収まる答えです。次の3つの目安を覚えておけば十分です。
CBMからCFTへ: 35を掛けて1%足す。 12 CBM × 35 = 420、そこに1%を足すと約424 CFT。正確な値は 423.8です。請求書をその場で概算チェックするには十分な精度です。
CFTからCBMへ: 下2桁を落として2.8倍する。 100 CFT ≈ 2.83 CBMを基準にすると、750 CFT は7.5 × 2.83 ≈ 21.2 CBM(正確には21.24)です。
コンテナでの検算の目安。 20ftは公称で約1,170 CFT、40ftは約2,390、40HCは約2,700です。 換算した数値がコンテナに物理的に入りきらない量を示している場合、換算そのもの(あるいはパッキングリスト)のどちらかが間違っています。
この概算はあくまで誤りに気づくためのものです。見積書、請求書、通関書類、密度申告など、書面に残るものには必ず正確な換算係数35.315を使ってください。
インチ寸法からのCFT直接算出
寸法が最初からインチ単位であれば、メートルへの変換を挟む必要はありません。CFT = (L in × W in × H in) ÷ 1,728。
1,728は12³、つまり1立方フィートあたりの立方インチ数です。
例: 48 × 40 × 60 inのパレット貨物 = 115,200 in³ ÷ 1,728 = 66.67 CFT = 1.89 CBM。このインチ基準のCFTの数値は、米国LTLのクラス計算に使う密度(lb/ft³)の算出にそのまま使えます。詳しくは 貨物密度の計算方法を参照してください。
単位の使い分け
| 用途 | 使用する単位 |
|---|---|
| 海上運賃の見積もり、パッキングリスト(包装明細書)、船荷証券(B/L) | CBM |
| LCLタリフ(W/M・レベニュートン建て) | CBM |
| 米国LTLのフレイトクラス(貨物等級)/ NMFC(全米自動車貨物分類)密度 | CFT(lb/ft³として) |
| 米国倉庫・保管料金の請求 | CFT |
| 航空貨物の容積重量 | cm³(÷6,000)——実質どちらでもない |
航空貨物は例外です。IATAの容積重量の計算方式は、立方センチメートルを6,000で割ってチャージャブルウェイト(= 請求対象重量、kg単位)を求めるもので、CBMもCFTもそのまま請求書に現れるわけではありません。とはいえ、どちらも同じcm³の合計値から1回の掛け算で導けます。
典型的な流れはこうです。サプライヤーのパッキングリストには8.5 CBMと記載されている一方、米国倉庫の保管料は$0.55/CFT/月で見積もられている。8.5 × 35.315 = 300.2 CFT → 月額約$165。 CBM計算ツールは品目ごとに両方の単位を並べて表示するため、単位が混在するワークフローでも個別に換算する手間がかかりません。
換算を間違えやすいポイント
35.315ではなく35を使ってしまう。 この概算ではCFTが約0.9%少なく出ます。保管料の請求であれば誤差の範囲ですが、 クラスの境界ぎりぎりのLTL密度では、申告したクラスをそのまま維持できるか、運送人の再計測で別のクラスに変更されるかを左右します。 そして再クラス分け(reclass)の手数料は、たいてい元の運賃差より高くつきます。
割るべきところを掛けてしまう。 1秒でできる検算: CFTの数値は常にCBMの数値のおよそ35倍になっているはずです。 CBMからCFTへの「換算」で数値が小さくなっているなら、係数の向きを間違えています。
カートン単位で丸めた数値を換算してから個数を掛けてしまう。 パッキングリストに1カートンあたり0.10 CBM (実際は0.099を丸めた値)と記載されている場合、数百カートン分をまとめると換算後の合計が実際の値から数CFTずれてしまいます。 丸めた行ごとの数値ではなく、正確な合計値を換算してください。
CFTとメジャーメントトンを混同してしまう。 一部の古い海上タリフや港湾料金表には、今も「メジャーメントトン」 または「フレイトトン」(40 CFT、約1.133 CBMに相当する旧来の単位)が記載されています。そこでの「1トンあたり」という 料金は、メートルトンでもCFTでもありません。読み違えると、料金を桁違いに見誤ることになります。
精度に関する注意点
合計だけが必要な場合は、行ごとではなく合計を換算してください。行ごとに丸めてから合計すると値がずれていきます。
- 米国LTLのCFT数値は通常小数点以下1桁に、海上輸送書類のCBMは小数点以下2〜3桁に丸められるのが一般的です。
請求書上の「cft」という数値が1個あたりなのか合計なのかを確認してください。表記の曖昧さは実際の請求トラブルの原因になります。
チャージャブルウェイトの計算に使う容積はCFTではなくcm³を経由します。見積もりに航空便や国際宅配便(クーリエ)が含まれる場合は、 最初からメートル法で計算し、CFTへの換算は米国内区間のみに限定してください。CBMそのものが何を表し、どのように計測されるかについては、 CBMとは何かで解説しています。
1件の貨物、3枚の請求書:寧波発ロングビーチ着の例
1件の貨物が輸送の過程でどのように単位換算されていくかを見てみましょう。キッチン用品の輸入業者が、寧波から 55 × 45 × 40 cm・12 kgのカートンを250個発注したとします。サプライヤーのパッキングリストと海上運賃の見積もりは どちらもメートル法で表記されており、1カートンあたり0.099 CBM、合計24.75 CBM・3,000 kgです( この貨物をCBM計算ツールで開くと、行ごとに両方の単位が 計算された状態で確認できます)。
貨物がロングビーチで通関を終えた瞬間、単位が切り替わります。受け入れ側の3PL(サードパーティーロジスティクス)は 立方フィート建てで保管料を請求します: 24.75 × 35.315 = 874.0 CFT。例えば$0.50/CFT/月という料金であれば、 パレットスペースの費用は月額約$437です。その後、一部の貨物はLTLで小売業者へ転送され、トラック運賃の見積もりには 1立方フィートあたりのポンド数(密度)が必要になります: 3,000 kgは約6,614 lb、6,614 ÷ 874 ≈ 7.6 lb/ft³。これは NMFCフレイトクラス表のクラス125帯に該当します。1件の貨物、3枚の請求書、 いずれも同じ物理的な容積を異なる単位で表したものです。どの段階での換算ミスも小さくは済みません:保管料の計上を誤らせたり、 フレイトクラスの誤申告や、LTL区間での再クラス分け手数料につながります。
だからこそ、経験を積んだ輸入チームは合計値の段階で一度だけ換算を行い、米国側の請求書が届くたびにCFTを算出し直すのではなく、 最初から社内の貨物記録に両方の数値を残しておくのです。
1 CBMは何CFTですか。
35.3147立方フィートです。貨物計算では35.315という精度が標準として使われます。
CFTをCBMに換算するにはどうすればよいですか。
35.315で割ります。例えば500 CFT ÷ 35.315 = 14.16 CBMです。
海上運賃の見積もりでCBMが使われ、米国の運送人がCFTを使うのはなぜですか。
海上輸送は国際貿易書類で使われるメートル法の慣行に従っており、米国内のトラック輸送・倉庫業ではヤード・ポンド法の単位が維持されてきたためです。国境を越える貨物には、その両方が必要になります。
40ftコンテナは何CFTになりますか。
公称容積で約2,391 CFT(67.7 CBM)です。40ft ハイキューブ(背高コンテナ、以下40HC)は約2,695 CFT(76.3 CBM)になります。
メジャーメントトン(フレイトトン)とは何ですか。
40立方フィート、おおよそ1.133 CBMに相当する単位です。一部のタリフや港湾料金表に今も残る海上輸送の旧来の単位で、現在のLCL(混載)運賃は代わりに「1 CBM = 1,000 kg」のレベニュートン(R/T)を基準にしています。
1 CBMは1 CFTより大きいですか。
はるかに大きくなります。1 CBMは35.315 CFTに相当します。立方メートルは一辺1 mの立方体、立方フィートは一辺30.48 cmの立方体なので、1立方メートルの中に約35個の1立方フィートの立方体が収まる計算です。