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LTLのリニアフィート規則 — クラスではなく床面が運賃を決めるとき

運送人によるリニアフィートの測り方、容積建てに切り替わる10〜16 ftのしきい値と回避策。

Updated 2026-08-21

LTL(小口混載トラック輸送)の運賃は、重量とフレイトクラス(米国 LTL の貨物等級)で決まるように見えますし、多くの出荷では実際その通りです。しかし運送人のタリフには、貨物がトレーラー 床面を占有しすぎたときに発動する第二の料金体系が隠れています。リニアフィート(トレーラー床面の占有長)ルールです。 しきい値を超えると、見積り時点のクラス建て運賃は適用されなくなり、運送人は貨物が占有するスペースをもとに 再計算します。運賃が大幅に跳ね上がることも珍しくありません。本ガイドでは、リニアフィートの測り方、しきい値の 位置、そしてしきい値付近の出荷でとるべき対応を解説します。

リニアフィートが測るもの

リニアフィートとは、貨物がトレーラー床面を占有する長さを、トレーラーの前後方向に沿って測った値です。幅や高さを どれだけ埋めているかは関係ありません。床の中央に置かれたパレット1枚も、左右いっぱいに広がる貨物の壁も、数え方は 同じです。トレーラーの長さ方向において、貨物の先頭から最後尾までを測ります。

この計算はトレーラーの寸法から導かれます。標準的なドライバン型トレーラーの内寸幅は約 98.5 in で、標準的な 48×40 パレットがちょうど2枚並びます。1列(パレット1〜2枚)が占有する床面は 48 in、つまり 4 リニアフィートです。

標準 48×40 パレット列数(2枚並び)リニアフィート
214 ft
6312 ft
10520 ft
16832 ft
261352 ft(53' バン満載)

どのような荷姿にも当てはまる一般式は次のとおりです。1列あたりのパレット数 = ⌊トレーラー幅 ÷ パレット幅⌋、 列数 = ⌈数量 ÷ 1列あたりのパレット数⌉、リニアフィート = 列数 × パレット長 ÷ 12。 リニアフィート計算ツールはこの計算を品目グループごとに実行し、 2段積みにも対応し、下記のしきい値を自動で判定します。

ルール: クラス建て運賃はどこで止まるか

多くの LTL 運送人は、リニアフィートルールを自社のルールタリフ(運賃規則集)に定めています。文言は運送人 ごとに異なりますが、仕組みは共通しています。出荷が一定のリニアフィート数を超えると(運送人によりますが 目安は 10〜16 ft)、通常のクラス建て運賃の対象から外れます。代わりに運送人は容積建て(「キュービック」)運賃を 適用し、実重量がはるかに軽くても、1 ft あたり 1,000 lb とみなして運賃を計算する慣行が広く使われています。

理屈は単純な経済合理性です。LTL 運送人は同じトレーラーを複数の荷主に同時に売っています。軽くてかさばる 貨物が床面 14 ft を占有すれば、その分を他の荷主に売れなくなります。リニアフィートルールは、こうした貨物の 値付けを「重さ」から「占有スペース」へと切り替えるものです。航空貨物の 容積重量や海上 LCL のレベニュートンと同じ発想です。

リニアフィートルールと合わせて規定されることが多い条項が2つあります。1つはキュービック容積ルールで、 占有長ではなく容積を基準に発動します。よくある例は「密度 6 lb/ft³ 未満で容積 750 ft³ 以上」です。もう1つは 超尺・超過長さ料金で、出荷全体は小さくても、1個口が一定の長さ(多くは 8 ft または 12 ft)を超えると発生します。 貨物が長い、または軽くてかさばる場合は、リニアフィートの条項だけでなく、運送人のルールタリフの該当する 3条項すべてを確認してください。

計算例

発泡梱包材のパレットを 8 枚出荷するとします。サイズは 48×40 in、高さ 60 in、1 枚あたり 350 lb で、合計 2,800 lb です。2 枚並びで積むと 4 列、16 リニアフィートになります。 密度は約 5.3 lb/ft³ で、クラス表ではクラス 125 に該当し、 クラス建て見積りは一見安く見えるかもしれません。しかし 16 リニアフィートは、ほぼすべての運送人のしきい値を 超えています。1 ft あたり 1,000 lb とみなす慣行で計算すると、貨物は 16,000 lb 相当として運賃計算され、 実重量のほぼ 6 倍です。クラス建ての見積りは、最初から実際の価格ではなかったことになります。

同じ貨物でも段積み可能で2段に積めば、2 列・8 リニアフィートとなり、一般的などのしきい値も下回るため、 通常のクラス建て運賃が再び適用されます。貨物を段積みできるか、向きを変えられるかは、運賃交渉における 値引き率よりも価値を持つことが少なくありません。

しきい値を下回るための工夫

段積みできる貨物は段積みする。 2段積みにすれば列数は半分になり、リニアフィートを左右するのは 列数そのものです。潰れやすい貨物でも、コーナーボードとトップキャップを使えば段積みできることが多くあります。

パレットを横置きにする。 48×40 パレットは通常、48 in 側をトレーラーの奥行き方向に向けて 積みます(縦置き)。これを 90° 回転させ、40 in 側を奥行き方向に向ける横置きにすると、1 列あたり 4 ft から 3.33 ft に短縮できます。26 枚のパレットなら 52 ft から約 43 リニアフィートまで下がります。運送人と フォークリフトが横置きでの搬入に対応できるか事前に確認してください。 トレーラー積載計算ツールでは両方のパターンを並べて比較できます。

分割する、またはまとめ直す。 16 ft の出荷を1回で送るより、8 ft の出荷を別の日に2回に分けた ほうが安くなることがあります。また、おおむね 12〜16 ft を超える場合は、リニアフィートルールにそのまま 引っかかるよりも、あらかじめ容積建て LTL で申し込むか、パーシャルトラックロードを手配するほうが安く済むことが 多くあります。

正直に申告する。 運送人は実測します。ドックのディメンショナーが荷姿ごとに長さ・幅・高さを 計測しており、8 ft と申告した出荷が実際には 14 ft を占有していれば、集荷後に再計算されます。その時点では、 もう交渉の余地は残っていません。

ブッキング前のチェックリスト

リニアフィートは、パレット枚数だけでなく実際の積み付けプランをもとに計算してください。運送人ごとの ルールタリフでしきい値を確認しましょう。市場には 10 ft・12 ft・16 ft などさまざまなしきい値があります。 境界まで 2 ft 以内であれば、段積みや横置きの代替案も試算してください。しきい値を明らかに超える場合は、 請求書でリニアフィートルールに驚かされる前に、容積建てやパーシャルトラックロードの見積りを事前に 取っておきましょう。