海上輸送の見積もりを取ると、ドル建ての「BASE RATE」やBAFに、円建てのTHC(ターミナルハンドリングチャージ)やDOC FEE(書類作成費)が加わり、通貨の異なる項目が並ぶことがよくあります。この記事では、海上運賃のサーチャージ(BAF・CAF)をはじめ、見積書や請求書に出てくる付帯費用を項目ごとに解説します。
海上輸送の費用総額は、基本となる海上運賃(O/F)に、燃料・為替・保安などのコストを回収するサーチャージ(割増料金)と、ターミナルや書類の費用が加わって構成されます。どの項目を売主・買主のどちらが負担するかは、インコタームズ(Incoterms)11規則のどれで取引するかで原則が決まり、規則ごと・項目ごとに分担が異なります。ただし、船会社やフォワーダーが実際にどちらへ請求するかは、この原則と一致しない場合があります。規則ごとの分担はインコタームズ2020 図解・一覧でも確認できます。
O/F(Ocean Freight):海上運賃
O/Fとは、船積港から揚地の港までの海上輸送そのものに対する基本運賃のことです。FCL(フルコンテナロード)はコンテナ1本当たり、LCL(混載貨物)はレベニュートン(Revenue Ton: R/T)当たりで設定されます。R/Tは1CBMと1,000kgを同じ1R/Tとみなし、容積(CBM)と重量(トン)のいずれか大きい方の数値で計算します。
この記事で取り上げるサーチャージは、いずれもO/Fには含まれず、O/Fとは別に上乗せされる項目です。
O/Fの負担者は、インコタームズの主運送費を誰が持つかで決まります。CFR・CIF・CPT・CIP・DAP・DPU・DDPでは売主、EXW・FCA・FAS・FOBでは買主の負担です。
BAF(Bunker Adjustment Factor):燃料割増料金
BAFとは、船舶燃料であるバンカー油の価格変動分を回収するためのサーチャージです。燃料価格が動くたびに基本のタリフを全面改定するのではなく、別の項目として定期的に金額を見直す仕組みになっています。Maerskの定義では、硫黄分0.5%の燃料のコスト変動を反映する項目とされています。
改定の周期は船会社によって異なります。例えばHapag-LloydのMFR(Marine Fuel Recovery)は四半期ごとに適用され、有効期間は3か月です。2024年第3四半期の場合、2024年2月16日~5月15日の燃料価格をもとに、2024年7月1日~9月30日の金額が決まりました。算定に使われたのはLSFO 0.5%(USD 647/t)とLSFO 0.1%(USD 821/t)の2種類の燃料価格で、BAFとLSSを分けない単一の項目です。
同じ性格のサーチャージでも、船会社や航路によって名称はさまざまです。BAFのほかに、FAF(Fuel Adjustment Factor)、BC(Bunker Charge)、BSC、Hapag-LloydのMFRなどと呼ばれますが、ほぼ同じ意味で使われています。なお、EBSも燃料系の名称としてBAFと並べて紹介されることがありますが、BAFとは別に上乗せされる緊急サーチャージです(EBS・PSSの項を参照)。
BAFは運賃を構成する項目の一つなので、負担者はO/Fと同じ側になるのが一般的です。
CAF(Currency Adjustment Factor):通貨変動調整料
CAFとは、為替変動によって生じる船会社の収入のぶれを調整するサーチャージです。海上運賃は主に米ドル建てで設定される一方、寄港地で発生するコストは現地通貨で支払われます。CAFはこの通貨の差による損益を吸収するための項目で、CSと呼ばれることもあります。
CAFはBAFとともに運賃総額の一部として請求されるため、負担者の考え方もBAFと同じです。
YAS・CIC:日本発着航路で見かけるサーチャージ
YAS(円高調整料)は、Yen Appreciation Surchargeの略で、日本発東南アジア航路に特有の通貨調整料です。為替変動を調整する点で、CAFと同じ性格の項目です。
CIC(コンテナ・インバランス・チャージ)は、Container Imbalance Chargeの略です。コンテナの需給の不均衡に対応するためのサーチャージで、日中航路などで見られます。
どちらも名称や適用の有無は船会社・航路によって異なるため、見積もりに記載があれば内容を確認しましょう。
LSS(Low Sulphur Surcharge):低硫黄燃料サーチャージ
LSSとは、硫黄分の少ない燃料を使うことで生じる追加コストを回収するサーチャージです。どこまでをLSSとして扱うかは船会社によって違い、業界共通の線引きがあるわけではありません。
- IMO2020で、ECA(排出規制海域)の外を航行する船舶の燃料の硫黄分上限が3.50%から0.50% m/mに引き下げられたことに対応し、2020年にLSSを導入した船会社があります。
- Maerskでは、BAFが0.5%燃料の価格変動を反映し、LSSはECAを通過する貨物にかかる0.1%燃料の追加コストだけを対象としています。ただし、同社のFFFという項目は両方の燃料分を1つにまとめています。
- Hapag-LloydのMFRは、BAFとLSSを分けず、0.5%と0.1%の2種類の燃料価格を1つの項目の算定に使っています。
ECA内の硫黄分上限は0.10% m/mで、バルト海・北海・北米・米国カリブ海が対象です。地中海のSOx規制海域は2025年5月1日から適用されています。LSSの負担者の扱いも、BAFと同様です。
EBS・PSS:緊急燃料サーチャージと繁忙期割増料金
EBS(Emergency Bunker Surcharge)は、燃料価格が急騰し、通常のBAFでは吸収しきれない場合に課される緊急のサーチャージです。BAFに置き換わるものではなく、BAFとは別に追加されます。
PSS(Peak Season Surcharge)は燃料とは関係のない需要側のサーチャージで、特定の航路で荷動きが集中する繁忙期に適用されます。中国の春節前や、年末商戦に向けた出荷時期などが繁忙期にあたるとされます。
米国航路では、荷主のコスト増につながる料率・料金(新設を含む)は、タリフで公表してから30暦日を経過した後でなければ発効できません(46 CFR 520.8)。コストが下がる変更は公表と同時に発効できます。また、ターミナルサービスの料金など、船会社が管理できず代理で徴収するだけの料金は公表と同時に適用できますが、原価を超える上乗せは認められていません。米国以外の航路の告知期間は、船会社の慣行によって異なります。
EBS・PSSも運賃の一部として扱われ、O/Fを負担する側に請求されることが多い項目です。
戦争危険割増料(WRS)
戦争危険割増料(WRS、War Risk Surcharge)は、危険度の高い海域に寄港・通過する際に、船会社が支払う追加の戦争危険保険料を回収するサーチャージです。高リスク海域の目安としては、ロンドン保険市場のJoint War Committee(JWC)が指定するListed Areasなどがあります。
似た項目として、MaerskのERS(Emergency Risk Surcharge)は、迂回や増速にかかる燃料費、保険、追加の保安対策の費用をまとめて回収するもので、該当地域を発着・経由するブッキングに適用されます。WRSはO/Fの負担者が払うのが一般的で、コンテナ1本当たりの定額で課される例があります。
港湾混雑サーチャージ(Congestion Surcharge)
港湾混雑サーチャージとは、混雑した港への寄港が続き、接岸待ちの滞船で船会社のコストが増えたときに、その追加費用を回収するサーチャージです。混雑している港向けにブッキングされた貨物に適用され、混雑の発生とともに導入され、解消されれば撤回されます。
Maerskのように、船積地側(CFO)と揚地側(CFD)で別の項目に分けている船会社もあります。負担者はO/Fと同じ側になるのが一般的です。
OTHC:船積地のターミナルハンドリングチャージ
THC(Terminal Handling Charge:ターミナルハンドリングチャージ)とは、港のコンテナターミナルでのコンテナの取り扱い費用です。船積地で発生するものをOTHCと呼び、ヤードから本船への積み込みやゲートでの受け付けなどの作業が対象です。基本運賃とは別の項目として請求され、CHCと呼ばれることもあります。Maerskでの名称はTerminal Handling Service Origin(OHC)です。
インコタームズ図解・一覧の判定では、船積地ターミナルの費用はEXWとFASでは買主、FCA・FOB・CFR・CIF・CPT・CIP・DAP・DPU・DDPでは売主の負担です。
ただし、FCAの判定は、引渡し場所が船積地のターミナル以降であることを前提にしています。売主の構内で引き渡す契約であれば分担が変わる場合があるため、売買契約と運送契約の内容を確認しましょう。
DTHC:揚地のターミナルハンドリングチャージ
DTHCは、揚地の港のターミナルで、本船からヤードへの荷揚げ、ヤードからゲートまでの取り扱いにかかる費用です。貨物が搬出され、荷受人が引き取る前に発生します。Maerskでの名称はTerminal Handling Service Destination(DHC)です。
インコタームズ図解・一覧の判定では、揚地ターミナルの費用はDAP・DPU・DDPでは売主、それ以外の8規則では買主の負担です。
CFR・CIFで輸入する場合、揚地のTHCを売主と買主のどちらが負担するかは、仕切り条件や運送契約に含まれているかどうかによって変わるため、確認が必要です。
ワーフェージ(岸壁使用料)
ワーフェージ(岸壁使用料)とは、船の積み降ろしの際に岸壁や付帯する水際の施設を使う対価として、貨物に課される料金です。港湾当局が課すもので、船会社のTHCとは別の料金です。
トン当たりやCBM当たりで課金され、米国のタリフでよく見られるとされます。オセアニアでも、岸壁インフラの使用料を別項目として課している例があります。負担者は、その区間(船積地または揚地)の費用を持つ側になるのが一般的です。
DOC FEE(書類作成費)
DOC FEEとは、運送書類の作成・処理にかかる費用です。船積地では船荷証券(B/L)など(MaerskのODF)、揚地ではD/O(荷渡指図書)など(MaerskのDDF)の書類が対象で、船積地と揚地の両方に別々の項目があります。
船積地のDOC FEEはB/L単位で課金され、船積地でブッキングをした側、多くの場合は輸出側の荷主に請求されるのが一般的です。ただし、揚地にもD/Oなどの書類費用が別にあり、どちらの側に請求されるかは契約や取引の条件によって異なるため、見積もりの段階で確認しておきましょう。
シール代(Seal Fee)
シール代とは、バンニング(コンテナへの積み込み)の後にコンテナのドアに取り付けるボルト式のシール(bolt seal)の料金です。シールは、輸送中にコンテナが開けられていないかを確かめるためのものです。
少額の独立した項目として請求されるほか、船積地のサービス料金に含まれる場合もあります。例えばMaerskのExport Serviceには、最初のシール(First Seal)が含まれています。CFSの事業者が請求する例もあります。負担者は船積地側の荷主になるのが一般的です。
D/O発行料(Delivery Order Fee)
D/O発行料とは、現地代理店・NVOCC(利用運送事業者)・フォワーダーが、D/Oを発行する際に請求する手数料です。D/Oは、ターミナルに対してコンテナをドライバーへ引き渡すよう指図する書類で、これがないと貨物が港に着いていても引き取れません。
揚地での引き取り手続きにかかる費用なので、負担者は荷受人(買主)になるのが一般的です。
通関手数料(Customs Clearance Fee)
通関手数料とは、通関業者が申告書を作成・提出する業務への対価です。政府に納める関税や税金とは別の費用です。
インコタームズ図解・一覧の判定では、輸出通関はEXWだけが買主、それ以外の10規則は売主の担当です。輸入通関と関税はDDPだけが売主、それ以外の10規則は買主の担当となります。
デマレージ(Demurrage)
デマレージとは、実入りコンテナがフリータイムを過ぎてもターミナルに置かれたままになっているときに発生する料金です。コンテナを搬出した時点で止まります。
負担者は、その区間で貨物を引き取る責任がある側で、多くの場合は着地の荷受人です。
ディテンション(Detention)
ディテンションとは、ターミナルから搬出したコンテナを、フリータイム内に空にして返却しなかったときに発生する料金です。デマレージがターミナル内での保管期間を基準にするのに対し、ディテンションはターミナルの外で機器を使っている期間が基準です。負担者は搬出後にコンテナを手元に置いている側で、多くの場合は荷受人です。
米国では、デマレージ・ディテンションの請求書に記載すべき事項や請求の期限が46 CFR Part 541で定められています。この規則でいうデマレージ・ディテンションには、1日当たりで課される機器使用料も含まれます。両者の違いはデマレージとディテンションの違いで詳しく解説しています。
VGM(コンテナ総重量)の申告
VGM(Verified Gross Mass:コンテナ総重量)は、海上人命安全条約(SOLAS条約)第VI章第2規則の改正により、2016年7月1日から義務化されました。荷主は船積み前に、貨物を積み込んだコンテナの総重量を申告しなければなりません。VGMの提出は船積みの前提条件で、提出されていないコンテナは船積みを拒否される場合があります。
VGMの求め方は次の2つです。
- 貨物を積み込んだ後のコンテナ全体を計量する方法
- 貨物・梱包・パレット・緩衝材・固縛材をそれぞれ計量して合計し、コンテナの自重(Tare Weight)を加える方法(バンニングを行う国の当局が認めた認証方法による)
計量・算定・提出にかかる費用は荷主の負担です。申告の手順はコンテナの重量制限とVGMで解説しています。
ISPSチャージ(港湾保安料)
ISPSコード(International Ship and Port Facility Security Code)は、SOLAS条約第XI-2章に基づく船舶と港湾施設の保安に関する国際規則で、2004年7月1日に発効しました。ISPSチャージ(港湾保安料)は、このコードに沿った出入管理・検査・監視などの費用を回収する料金です。
Maerskでは、船積地のPort Security Service Exportと揚地のPort Security Service Importが別の項目になっています。そのため、船積地の分は輸出側、揚地の分は輸入側に請求され、O/Fの負担者がまとめて払うわけではありません。コンテナ1本または1件ごとの少額の定額で請求されるのが一般的とされます。
インコタームズ規則別の負担一覧
主な項目について、インコタームズ図解・一覧の判定を規則別にまとめると次のとおりです。主運送の列には、O/FとそれにかかるBAF・CAF・LSS・EBS・PSSが含まれます。
| 規則 | 船積地ターミナル(OTHC) | 主運送(O/F・BAF・CAF・LSS・EBS・PSS) | 揚地ターミナル(DTHC) | 輸出通関 | 輸入通関 |
|---|---|---|---|---|---|
| EXW | 買主 | 買主 | 買主 | 買主 | 買主 |
| FCA | 売主 | 買主 | 買主 | 売主 | 買主 |
| FAS | 買主 | 買主 | 買主 | 売主 | 買主 |
| FOB | 売主 | 買主 | 買主 | 売主 | 買主 |
| CFR・CIF・CPT・CIP | 売主 | 売主 | 買主 | 売主 | 買主 |
| DAP・DPU | 売主 | 売主 | 売主 | 売主 | 買主 |
| DDP | 売主 | 売主 | 売主 | 売主 | 売主 |
この表はあくまで売主・買主間の費用分担の原則です。FCAの引渡し場所やCFR・CIFでの揚地THCの扱いは契約内容によって変わる場合があります。また、運賃がフレートプリペイド(運賃元払い)かフレートコレクト(運賃着払い)かや、航路の慣行によっては、C条件でもBAF・CAFなどが輸入地で請求されることがあります。
サーチャージの金額は船会社・航路・時期によって変わるため、見積もりを取る段階で、どの項目が着地側に請求されるかを確認しておきましょう。11規則それぞれの費用と危険の分担は、インコタームズ2020 図解・一覧で規則を選ぶと確認できます。
BAF・CAFとは何の料金ですか?誰が負担しますか?
BAF(Bunker Adjustment Factor)は船舶燃料であるバンカー油の価格変動を回収するサーチャージ、CAF(Currency Adjustment Factor)は為替変動による船会社の収入のぶれを調整するサーチャージです。どちらも海上運賃(O/F)に上乗せされる運賃の一部なので、インコタームズ上は主運送費を負担する側が払うのが原則です。CFR・CIF・CPT・CIP・DAP・DPU・DDPでは売主、EXW・FCA・FAS・FOBでは買主となります。ただし実際の請求先は運賃の元払い・着払いや航路の慣行で変わる場合があるため、見積もりの段階で確認しましょう。
BAFとFAF、CAFとYASは違うものですか?
BAF・FAF(Fuel Adjustment Factor)・BC(Bunker Charge)などは、船会社や航路によって呼び名が違うだけで、いずれも燃料価格の変動を回収するサーチャージです。Hapag-LloydのMFR(Marine Fuel Recovery)も同じ性格の項目です。CAFは為替変動の調整料で、日本発東南アジア航路ではYAS(円高調整料)という名称の通貨調整料が使われます。一方、EBSは同じ燃料系でも、BAFとは別に上乗せされる緊急サーチャージです。
BAFとLSSの違いは?
BAFは燃料価格の変動分、LSS(Low Sulphur Surcharge)は低硫黄燃料を使うことによる追加コストを回収するサーチャージです。ただし両者の線引きは船会社ごとに異なります。IMO2020の硫黄分上限0.50% m/mへの対応として2020年にLSSを導入した船会社がある一方、MaerskはBAFに0.5%燃料の変動を反映し、LSSはECA(排出規制海域)を通る貨物の0.1%燃料の追加分に限っています。Hapag-LloydのMFRはBAFとLSSを分けず、1つの項目で両方の燃料を扱います。
THC(ターミナルハンドリングチャージ)は誰が払いますか?
THCは船積地(OTHC)と揚地(DTHC)で別々に発生し、負担者もインコタームズの規則ごとに分かれます。船積地のTHCはEXWとFASでは買主、それ以外の9規則では売主の負担です。揚地のTHCはDAP・DPU・DDPでは売主、それ以外の8規則では買主の負担です。CFR・CIFで輸入する場合は、THCが運送契約に含まれているかどうかで扱いが変わるため、仕切り条件と契約内容を確認する必要があります。
ISPSチャージとは?
ISPSチャージ(港湾保安料)は、ISPSコードに沿った港湾保安対策(出入管理・検査・監視など)の費用を回収する料金です。ISPSコードはSOLAS条約第XI-2章に基づき、2004年7月1日に発効しました。船積地側と揚地側で別の項目になっている船会社があり、船積地の分は輸出側、揚地の分は輸入側に請求されます。コンテナ1本または1件ごとの少額の定額で請求されることが多いとされます。
CFRやCIFなのに、輸入側でBAF・CAFを請求されるのはなぜですか?
インコタームズが決めるのは売主と買主の間の費用分担であり、船会社やフォワーダーがどちらに請求するかまでは決めていないためです。CFR・CIFでは海上運賃とそれに連動するBAF・CAFは売主負担が原則ですが、航路によってはサーチャージを輸入地で請求する慣行があります。売主が運賃に含めて払っているのに、着地でも同じ項目を請求されて二重払いになるケースもあるので、見積もりの段階で着地側に請求される項目を確認しましょう。
EBSやPSSはどのくらい前に告知されますか?
米国航路では、荷主のコストを増やす料率・料金(新設を含む)は、タリフで公表してから30暦日を経過した後でなければ発効できないと46 CFR 520.8で定められています。コストが下がる変更は公表と同時に発効できます。米国以外の航路の告知期間は船会社の慣行によって異なるため、船会社やフォワーダーに都度確認することが必要です。
中東情勢の緊迫で上がるサーチャージは?
2026年の中東情勢では、BAFの上昇に加えて、EBS(緊急燃料サーチャージ)、戦争危険割増料(WRS)、港湾混雑サーチャージなどが適用された事例があります。ECSのように、特定の船会社がこうした状況に合わせて臨時に新設したサーチャージもあります。名称と金額は船会社・航路・時期によって異なるため、見積もりごとに内訳を確認しましょう。
デマレージとディテンションの違いは?
デマレージは、実入りコンテナがフリータイムを過ぎてもターミナルに置かれたままのときに発生し、搬出した時点で止まります。一方、ディテンションは、搬出したコンテナを空にしてフリータイム内に返却しないときに発生し、ターミナルの外で機器を使っている期間が基準です。どちらも着地で貨物を引き取る荷受人が負担するのが一般的です。